U.適応菌種の表示記載方法について


化学療法学会より提出された報告書を基に、既存の抗菌薬の効能・効果について検討を行い、適応菌種名を次の原則に従って読替える。
適応菌種新旧一覧
1) 同属に属する菌種が2種類以上適応菌種として存在する場合
属名を記載する。ただし、「緑膿菌」及び「肺炎球菌」については、各々「シュードモナス属」、「ストレプトコッカス属」に属する菌が存在しても、属名としての記載には含めず、「緑膿菌」又は「肺炎球菌」と個別の菌種名を記載する。
例) 肺炎球菌,腸球菌,淋菌,髄膜炎菌,炭疽菌,放線菌,結核菌,らい菌,大腸菌,赤痢菌,チフス菌,パラチフス菌,肺炎桿菌,ペスト菌,コレラ菌,腸炎ビブリオ,インフルエンザ菌、軟性下疳菌、緑膿菌,百日咳菌,野兎病菌,破傷風菌,ガス壊疽菌群,梅毒トレポネーマ,回帰熱ボレリア,鼠咬症スピリルムなど
 
2) 英名で記載されている菌種
カタカナで表記する。
例) Enterococcus faecium → エンテロコッカス・フェシウム
 
3) 属名が記載されているが「属」の文字が付帯されていないもの
再評価資料を確認し、以下のとおりとする。
@ 単独菌種に対する有効性のみが確認されているもの
単独菌種名を記載する。
A 当該属に属する複数菌に対する有効性が確認されているもの
属名の後ろに「属」の文字を付記する。
B 属名の変更があった菌種のうち、単独菌名にて記載されている菌種
現在の属名へ読替えた後、同属に属する菌種が存在する場合には、属名を記載する。
C 属名が変更された菌種が含まれる属名が記載されているもの
当該菌種を新たな菌名に読替えた後、その属に2菌種以上が残存することを確認する。ただし、残存菌種が1菌種となる場合は、残存菌種を単独菌名として記載する。
例) プロテウス
→ プロテウス属/ モルガネラ・モルガニー/ プロビデンシア属
D 菌名が変更されたものの変更後時間があまり経過していないもの
従前の菌名を括弧書きで併記する。
E 診療科によって、従前の菌名の方が未だ浸透しているものなどについて
従前の菌名を括弧書きで併記する。


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